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オシロスコープのリンギング

リンギングとは

リンギングとは、オシロスコープの画面上にあらわれる「さざ波のような電圧・電流出力」のこと。電子回路内で信号波が反射・振動することによって、本来の信号波が歪んでしまう現象です。通常リンギングは上限下限共に許容範囲を外れて表示され、徐々に滑らかな波形になっていきます。EMIや電流フローの増加、性能低下といった様々な悪影響を及ぼすため、発生防止の対策が大切です。

リンギングの原因

リンギングが起こる仕組みは、電子回路内で信号波が反射・振動してしまうこと。この原因となるのが、ドライバ側とレシーバ側のインピーダンスの高さの差です。落差によって生じる隙間に信号波が反射し、ノイズが発生。レシーバの入力インピーダンスがドライバ出力のインピーダンスより高ければ高いほど、リンギングの幅や継続時間が大きくなります。

また、プリント基板や接続ケーブルに発生する「寄生インダクタンス」が原因になるケースも。回路自体に問題はなくても、寄生インダクタンスが多くなるとその影響でリンギングが発生する可能性があります。

リンギングとグランド・リード

リンギングはグランド・リードの長さが変わることでも発生するケースがあります。これはグランド・リードによるインダクタンス成分と入力キャパシタンス成分によってLC共振回路ができるため。できるだけプローブのグランド・リードの長さを短くすることで、この現象を回避できます。

リンギングの影響

電磁波障害(EMI)

リンギングによって発生するノイズによって、正確な信号の受信・解析が難しくなります。またその振動が基板に伝わることで様々な性能への悪影響を及ぼします。

電流フローの増加

リンギングが発生すると回路を流れる電流が増加。製品の消費電力が増えることでバッテリー寿命が短くなるデメリットが生じます。また基板のコンポーネントに想定外の熱負荷が加わるため、コンポーネントの機能低下・短命につながる懸念があります。

性能の低下

リンギングは想定外の電流や熱を生じさせる現象。オシロスコープ内の各部品に負荷がかかり、性能低下の原因になります。リンギングによるノイズが収まるまでに時間がかかるため、測定の遅延にも。出力の分解能に大きな悪影響を及ぼします。

リンギングを防止するには

リンギングの防止には「寄生インダクタンス」を減らすことが重要です。できるだけ基板の電源周辺のノード長を短くするよう、調整しましょう。また、インピーダンスの差で生じるリンギングを防ぐため、出力側・受信側のインピーダンスを統一する「インピーダンスマッチング」を用いて信号反射をできるだけ抑える工夫も有効です。

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