レゾルバの基礎的な知識についてまとめています。レゾルバがなぜ、EV・HEV用として重宝されるのか、レゾルバのメリットともに解説しています。
回転物の回転角度を検出するセンサです。同じように、回転角度を検出する役割を持つセンサにエンコーダがありますが、エンコーダよりも構造がシンプルなため、耐環境性に優れているのが特長といえます。
低温から高温まで、広い温度範囲にも対応し、高速回転が可能。ノイズにも強いので長距離伝送ができ、組込みもコンパクトというメリットがあります。そのため、振動・熱・油が発生するHEV・EV用や建設機械用モータにはレゾルバが採用されています。
レゾルバは、モータの正確な角度位置を測定するために用いられます。正確な角度位置の測定が必要とされるのは、EV界では、航続距離の伸長が求められており、モータがいかに効率よく回転するかが重要視されているためです。
レゾルバの種類はいろいろありますが、代表的なものが2相励磁1相出力タイプと、1相励磁2相出力タイプです。
2相励磁1相出力タイプは、「V21s=Vasinωt」と「V21c=Vacosωt」という 2つの励磁信号を入力すると、V21e=Vbsin(ωt+θ)という信号が出力されます。θは回転角度であり、V21sとV21eの位相を比較すると、θが求められます。2相励磁1相出力タイプは、マイコン内蔵のカウンタなどを使用すると、シンプルな回路で角度検出ができます。
1相励磁2相出力タイプは、励磁信号「V12e=Vasinωt」を入力すると、「V12s=Vbsinθsinωt」と「V12c=Vbcosθsinωt」という2相の信号が出力され、これらを信号処理するとsinθとcosθが出るので、演算処理をして角度θを求めます。1相励磁2相出力タイプは、それほど位相に気を配らなくていいという利点がありますが、角度変換をする場合には、その分の信号処理をしなければなりません。
レゾルバとエンコーダはどちらも、EVやHEVなどの走行用モータなど、回転物の回転角度を検出するセンサですが、構造や使用される場所が異なります。それぞれの特徴やメリットについてまとめています。
レゾルバを取り扱っている国内外のメーカーをご紹介しています。現在、さまざまなメーカーがレゾルバを開発・発売しています。各メーカーが取り扱っているレゾルバや企業の特徴について紹介します。
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「レゾルバ」の取付けに欠かせない位相計測。オシロスコープを使った位相差合わせ方法をしている方なら、「オシロスコープをみながらの感覚的な調整ではなく、 位相差の精度をあげたい」「校正証明書がとれるレゾルバ調整機器が欲しい」と思っている方も多いのではないでしょうか。このようなお悩みの方を抱える方はぜひ、チェックしてみてください。
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